ふすまの引手の種類・塗装・形状を徹底解説|選び方と交換のポイントも紹介

「和室の表情はふすまで決まる」と言っても過言ではないほど、ふすまは和の空間において重要な役割を担っています。

空間を仕切る機能だけでなく、和室に美しさや伝統的な雰囲気を与える意匠としての役割も持っています。

そのふすまの中央にあるのが「引手」です。

引手には、ふすまをスムーズに開閉するための機能性と、和室のアクセントとなる装飾性という2つの役割があります。

そのため、開け閉めのしやすさだけでなく、デザインや素材によって空間の印象を大きく左右する重要なパーツといえるでしょう。

前回の記事では、ふすまの引手の「素材」について詳しくご紹介しました。

今回は「木製のふすまの引手」に焦点を当て、塗装の種類やデザインについて詳しく解説します。

木製の引手にはさまざまな塗装や形状があり、和室はもちろん洋室にもなじむデザインが豊富です。和室づくりを検討している方や、部屋の雰囲気を変えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

和の住まいの魅力とは?ふすまや障子が生み出す快適な空間

和の住まいは、木・畳・障子・ふすまなどの自然素材を活かした住空間であり、調湿性や断熱性に優れ、四季を通じて快適に過ごせるのが特徴です。

また、軒(のき)や縁側(えんがわ)がもたらす機能性と美しさに加え、多目的に使える畳の間や床の間には、日本ならではのおもてなしの心と先人の知恵が詰まっています。

さらに近年では、伝統的な趣を残しつつ現代的な機能性を取り入れた「和モダン」な住まいも増えており、現代のライフスタイルにもなじむ空間として注目されています。

このような和の住まいの魅力は、国土交通省が公表している「和の住まいの推進・和の住まいのすすめ」においても紹介されています。

※出典:国土交通省「和の住まいの推進・和の住まいのすすめ」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000078.html

ふすまが再評価されている理由とは?4つの特徴と魅力を解説

ふすまが再び注目を集めている理由は、優れた実用性とインテリア性を兼ね備えている点にあります。

ここでは、ふすまの主な魅力である「断熱性」「調湿性」「可動性」「デザイン性」について解説します。

ふすまの断熱性

ふすまは、木枠の両面に和紙を張った構造で、内部に空気層が生まれるのが特徴です。
この空気層が断熱効果を発揮し、熱の移動を抑えることで室内の温度を安定させます。

そのため、冬は暖気を逃しにくく、夏は冷気を保ちやすくなるため、光熱費の節約にもつながります。

ふすまの調湿性

ふすまは木材と和紙で構成されており、湿度が高いときは水分を吸収し、乾燥時には放出する性質があります。
この優れた調湿機能から「天然のエアコン」とも呼ばれ、湿度の高い日本の気候において、快適な室内環境を保ちます。

※断熱性・調湿性を持つ襖は「本襖(ほんぶすま)」になります。襖の種類について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

ふすまの可動性

ふすまは、空間を仕切るだけでなく、閉めれば個室として使え、開ければ大空間として使えるため、用途に応じて空間を柔軟に変えられるのが魅力です。

また、軽量な構造のため取り外しや移動もしやすく、レイアウト変更にも対応しやすい建具になります。

ふすまのデザイン性

ふすまは、襖紙・引手・縁の組み合わせによって、和室の印象を大きく変えることができるため、インテリア要素を持ち合わせています。

松竹梅や山水といった日本の伝統的な柄に加え、近年では幾何学模様や北欧柄、ボタニカル柄など、和洋どちらにも合うデザインも出てきており、現代的なデザインも人気があります。

※引手は空間の印象を左右する重要なパーツです。以下の記事にて建築様式や年代別に合うおしゃれな引手デザインをご紹介しています。


このように、ふすまは単なる間仕切りではなく、断熱性や調湿性といった快適な住環境を支える機能と、空間の印象を大きく左右するデザイン性をあわせ持った素晴らしい建具です。

その魅力から、近年では「和モダン」なインテリアとして再評価され、新築住宅だけでなくリフォームやリノベーションでも取り入れられるケースが増えてきています。

特に、襖紙や引手の選び方ひとつで、空間の印象は大きく変わります。

デザインや素材によって雰囲気が左右されるため、細部までこだわることで、より理想に近い住まいづくりが実現できます。 次からの章では、引手の役割や魅力、種類についてわかりやすく解説していきます。

ふすまの引手の素材の種類|特徴や違いを解説

ふすまの引手にはさまざまな素材があり、主に「木製」と「金属製」が主流ですが、近年では「樹脂(プラスチック)」や「陶器」などの新しい素材も普及しています。

ここでは、それぞれの素材の特徴についてわかりやすくご紹介します。

木製の特徴

木製の引手は、自然素材特有の温かみと、やさしい手触りが特徴です。金属のような冷たさがなく、木目や塗装による豊かな表情が和室はもちろん、和モダンな空間にもよくなじみます。

また、使い込むほどに色合いが深まり、経年変化を楽しめる点も魅力です。

主な種類:

  • チーク
  • 欅(けやき)
  • 四手(しで)
  • 黒檀(こくたん)
  • 黄楊(つげ)
  • 桑(くわ)
  • メープル(楓:かえで)
  • 黒柿(くろがき)
  • タモ
  • オーク
  • 集成材(しゅうせいざい)
  • 積層強化木(せきそうきょうかぼく)

金属の特徴

金属製の引手は、耐久性が高く、高級感や重厚感があるのが特徴です。

和室に引き締まった印象を与え、空間に品格をもたらします。また、光沢や質感によってはモダンな雰囲気にもなじみ、和室だけでなく洋室にも合わせやすい素材です。

さらに、耐久性に優れているため長期間使用しても劣化しにくく、素材によっては経年変化による色合いの変化も楽しめます。

主な種類:

  • 真鍮(しんちゅう)
  • アンチモニー
  • ステンレス

樹脂(プラスチック)の特徴

樹脂(プラスチック)は、石油や天然ガスを原料とした、軽量で加工しやすい合成素材です。

大量生産が可能で安価なため、コストを抑えながら気軽にイメージチェンジしたい方や、ふすまの張替えとあわせて引手をまとめて交換したい方にもオススメです。

また、金属製と異なり錆びる心配がなく、湿気の多い場所でも安心して使用できるため、水まわりに近い部屋や、湿度が高くなりやすい環境でも扱いやすい素材となります。

一方で、経年劣化や衝撃によって破損しやすいため、頻繁に開閉する場所では耐久性を考慮する必要があります。さらに、木製や金属製と比べると、高級感や重厚感はやや控えめな印象になります。

陶器の特徴

陶器は、粘土を主原料とし、比較的低温(800~1300℃)で焼成された素材です。

素朴な温かみと、なめらかで手に馴染む質感が特徴で、手触りの良さを重視したい方に適しています。金属のように錆びる心配がないため、安心して長く使える点も魅力です。

また、近年では伝統的な絵柄から現代的なデザインまでバリエーションが豊富で、和室を上品に彩る装飾性の高いアイテムとしても人気があります。個性的な空間づくりをしたい方にもおすすめです。

一方で、強い衝撃が加わると欠けたり割れたりする可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。

※引手素材の詳しい特徴やメリット・デメリットについては、以下の記事をご覧ください。

実は、引手は素材の違いだけでなく、塗装の仕上げによっても印象や使い心地が大きく変わります。

続いて、引手の塗装の種類とそれぞれの特徴について詳しくご紹介します。

引手の塗装(とそう)とは?種類と特徴をわかりやすく解説

木製のふすま引手は、素材だけでなく「塗装仕上げ」によっても見た目や質感が大きく変わります。

塗装は主に「無塗装」と「塗装仕上げ」に分けられ、それぞれに異なる特徴があります。

さらに、塗装の種類によって風合いや耐久性も変わるため、用途や好みに合わせて選ぶことが大切です。

無塗装の引手の特徴

引用元:引手屋.COM様

無塗装の引手とは、塗装やコーティング・メッキなどの処理を施していない、木材そのままの質感や香りを楽しめる引手になります。

塗装されていないため、DIYで自分好みの色に仕上げることもでき、比較的手頃な価格で入手できる点も魅力です。

木の温かみや自然な風合いをそのまま感じられるため、ナチュラルな空間や自然志向の方におすすめです。

塗装仕上げの引き手の種類と特徴

塗装仕上げの引手とは、素材に色付けやコーティングを施したものを指します。

塗装を施すことで、防腐・防虫・耐水・防汚といった機能が加わり、耐久性をさらに高めることができます。紫外線による劣化も抑えられる点も特徴です。

また、美観を維持しやすく、好みの色味や質感に仕上げられるため、和室はもちろん和モダンな空間にも馴染みやすい引手になります。

引手の塗装には以下のような種類があります。

  • 漆塗り(うるしぬり)
  • 花塗り(はなぬり)
  • 目はじき塗り
  • 拭き塗り(ふきぬり)
  • 溜め塗り(ためぬり)
  • 蝋色磨き(ろいろみがき)仕上げ
  • 漆焼き付け(うるしやきつけ)
  • 煮込み仕上げ
  • 錆づけ(さびづけ)
  • メッキ仕上げ
  • 柿渋仕上げ(かきしぶしあげ)
  • こげ茶塗装

漆塗り(うるしぬり)の特徴と魅力

引用元:引手屋.COM様

漆塗りの引手は、欅(けやき)や栗などの木材に漆(うるし)を何層にも塗り重ねて仕上げる、日本の伝統的な塗装技法です。

「うるみ」と呼ばれる色付けや、「拭き漆仕上げ」といった木目を活かす技法により、木材の温かみと美しい光沢が引き出されます。

また、耐久性・防水性・抗菌性に優れており、使い込むほどに独特の艶と深みのある色合いへと変化していくのも魅力です。

上品で高級感があるため、和室の格を高めたい方や、本格的な和の空間を演出したい方におすすめです。


花塗り(はなぬり)の特徴と魅力

花塗りとは、漆塗りの技法のひとつで、油分を含んだ漆を塗布したあと、表面を研がずにそのまま乾燥させて仕上げる伝統的な塗装方法です。

研磨を行わないことで、しっとりとした深みのある光沢と、なめらかで美しい仕上がりになるのが特徴です。職人の高度な技術により、均一で美しい表面が生み出されます。

また、耐久性にも優れており、漆特有の落ち着いた艶感を長く楽しめる点も魅力です。

上品で華やかな印象を与えるため、和室をエレガントに仕上げたい方や、洗練された空間を演出したい方におすすめです。


目はじき塗りの特徴と魅力

目はじき塗りとは、木材の導管(すじ)から出る空気が漆をはじく性質を利用し、木目を際立たせながら仕上げる漆塗りの技法になります。

主に欅(けやき)や栗、タモなど、導管が大きく木目がはっきりした素材に用いられます。木目の表情を活かした美しさに加え、塗膜(とまく)が密着しやすく、剥がれにくい耐久性も兼ね備えています。

また、漆の艶と木肌の質感が調和し、上品で落ち着いた風合いに仕上がるのも特徴です。

天然木ならではの質感や木目の美しさを楽しみたい方に適しています。


拭き塗り(ふきぬり)の特徴と魅力

拭き塗りは、漆塗りの一種で「拭き漆(ふきうるし)」とも呼ばれる伝統的な技法です。

木材に漆を塗り、余分な漆を布で拭き取る工程を繰り返すことで、木目を活かしながら艶(つや)と深みのある仕上がりになります。

漆が木材に浸透して硬化するため耐久性に優れており、汚れがつきにくい点も特徴です。

自然な木目の美しさと上品な光沢を両立したい方や、落ち着いた雰囲気の和室にしたい方におすすめです。


溜塗り(ためぬり)の特徴と魅力

溜め塗りは、漆塗りの一種で、下地に赤い漆を塗った上から透明感のある漆を塗り重ねて仕上げる伝統的な技法です。

下地の赤がほんのり透けて見えることで、単なる茶色ではなく、温かみと深みのある上品な色合いに仕上がるのが特徴です。

また、使い込むほどに漆の透明感が増し、下地の赤がより美しく浮かび上がるなど、経年変化を楽しめる点も魅力です。

落ち着いた重厚感のある空間を演出したい方や、時間とともに変化する風合いを楽しみたい方におすすめです。

蝋色磨き(ろいろみがき)仕上げ

蝋色磨きとは、漆塗りの一種で、漆塗りの中でも最高峰とされる仕上げ技法です。

上塗りした漆を乾燥させたあと、炭などで表面を丁寧に研ぎ、さらに磨き上げることで、鏡のように深い艶と美しい光沢が生まれるのが特徴です。

蝋色磨きは、引手だけでなく高級漆器や仏具にも用いられる技法で、「蝋色師(ろいろし)」と呼ばれる専門の職人によって仕上げられます。

格調高い仕上がりが魅力で、和室に高級感や重厚感をもたらしたい方、上質な空間を演出したい方におすすめです。


カシュー塗装の特徴と魅力

カシュー塗装とは、カシューナッツの殻から抽出した油を主原料とする合成樹脂塗料を用いて、引手やふすまの縁を仕上げる塗装技法です。

日本の伝統的な漆塗りに似た上品な質感を持ちながら、漆よりも比較的安価で、紫外線や水分、摩耗に強いのが特徴です。そのため、長期間にわたって美しい状態を保ちやすく、現代のふすま引手にも広く用いられています。

漆のような高級感を取り入れつつ、コストを抑えたい方や、扱いやすさや耐久性を重視したい方に適しています。


漆焼き付け(うるしやきつけ)の特徴と魅力

漆焼き付けは、銅や真鍮などの金属の表面に、漆・松煙(しょうえん:松の樹脂を燃やして作られる黒色顔料)・ベンガラ(酸化鉄を主成分とする赤色顔料)を混ぜたものを塗り込み、熱を加えて焼き付ける塗装技法です。

職人の手作業により何度も塗り重ねられ、100~300℃程度の熱で焼き付けて硬化させることで、独特の質感に仕上がります。

やわらかさのある光沢と落ち着いた色合いが特徴で、黒や焦げ茶といった色味は和モダンな空間にもよくなじみます。木材や畳の自然な色合いとも調和しやすく、シンプルで洗練された現代住宅のインテリアとも相性の良い塗装仕上げです。

存在感のある雰囲気に仕上げたい方や、スタイリッシュで洗練された印象の空間を演出したい方におすすめです。


煮込み仕上げの特徴と魅力

煮込み仕上げとは、銅や真鍮などの金属を、緑青(ろくしょう:青色の錆)や硫酸銅、硫酸アルミニウムなどの薬品で煮込むことで、深みのある色合いと落ち着いた艶を引き出す伝統的な着色技法です。

煮込み後にニスや漆などで仕上げるため、耐久性に優れており、使い込むほどに風合いが増していくのも特徴です。

代表的な色には以下のようなものがあります。
・宣徳(せんとく):からし色
・素銅(すあか):オレンジ色
・朱(しゅ):薄い朱色

落ち着きのある和の雰囲気を演出したい方や、他にはない個性的な色味を取り入れたい方におすすめです。


錆び付け(さびづけ)の特徴と魅力

錆び付けとは、引手の表面に赤土を溶かした液体を塗り、炭火であぶる工程を何度も繰り返すことで、渋みのある鉄錆色(てつさびいろ)を表現する技法です。

主に鉄製の引手に用いられ、表面に凹凸のある質感や、長年使い込まれたような風合いが特徴です。

独特の無骨さと味わいがあり、ヴィンテージ感のある空間や、落ち着いた和モダンの雰囲気にもよくなじみます。

ほかとはひと味違う個性的な和室にしたい方や、スタイリッシュで存在感のある空間を演出したい方に適しています。


錆び付け(さびづけ)の特徴と魅力

メッキ仕上げとは、金属や鉄などの表面に薄い金属の膜をコーティングする表面処理技術です。

さまざまなカラーバリエーションがあり、伝統的な色合いから現代的でモダンな色味まで幅広いデザインから選べるのが特徴です。

表面がコーティングされているため変色しにくく、耐久性にも優れています。また、機械で生産されるものは比較的手頃な価格で入手しやすい点も魅力です。

主なバリエーションには以下のようなものがあります。

  • 赤銅(しゃくどう):黒みがかった赤褐色
  • 黒古美(くろふるび):落ち着いたアンティーク調の風合い
  • 銀古美(ぎんふるび):古びた質感を持つ銀色

デザインの選択肢が豊富なため、好みに合った引手を選びたい方や、長く使える扱いやすい素材を選びたい方に適しています。

特に、和室だけでなく洋室や和モダンな空間にもなじむデザインを探している方や、初めて引手を選ぶ方にも取り入れやすい素材です。

また、豊富なカラーバリエーションの中から空間の雰囲気に合わせて選べるため、統一感のあるインテリアに仕上げたい方や、気軽に印象を変えたい方にもおすすめです。


柿渋仕上げ(かきしぶしあげ)の特徴と魅力

柿渋仕上げとは、未熟な渋柿の果汁を発酵・熟成させた天然塗料「柿渋(かきしぶ)」を、木材や紙、布などに塗布して仕上げる日本の伝統技法です。

塗りたては淡い茶色ですが、1~2年ほどかけて深い飴色へと変化し、時間とともに味わいが増していくのが特徴です。人工塗料にはない、経年変化による自然な美しさを楽しめます。

また、防水性や防腐性に優れている点も魅力で、機能性と自然素材の風合いを兼ね備えた塗装仕上げと言えます。

自然素材の温かみを取り入れたい方や、ナチュラルで落ち着いた空間を演出したい方、時間とともに変化する風合いを楽しみたい方におすすめです。

ふすまの引手のデザイン・形状の種類と特徴を解説

ふすまの引手は、形状やデザインによって空間の印象を大きく左右する重要な要素です。

引手の形状は非常に多く、既製品だけでも豊富なバリエーションがあります。形状やデザインの違いによって、和室の雰囲気だけでなく使い勝手も大きく変わります。

また、部屋のテイストや用途に合わせて選ぶことで、より理想的な空間づくりにつながります。

ここでは、代表的な引手の形状やデザインの種類と、それぞれの特徴についてわかりやすくご紹介します。

ふすまの引手の主な形状と種類

引手の形状にはさまざまな種類があり、それぞれ見た目の印象や使い勝手が異なります。

ここでは、代表的な形状とその特徴についてご紹介します。

※ふすまの引手は、基本的に表面に埋め込まれる構造が一般的です。そのため、本章では埋め込み部分の形状やデザインの違いに注目してご紹介します。

丸型の特徴と魅力

丸型の引手は、最も一般的で伝統的な形状です。

金属・木製・樹脂・陶器などさまざまな素材があり、シンプルで主張が少なく、和室から現代的な空間まで幅広くなじみやすいのが特徴です。

迷ったときにも選びやすい定番の形状で、シンプルなデザインを好む方や、自然に空間になじむ引手を選びたい方におすすめです。

和室・和モダン・洋室など、どの空間にも合わせやすい万能な形状です。


楕円形(だえんけい)の特徴と魅力

楕円形の引手は、丸型に次いで一般的で人気のある形状です。

上下にやや長いフォルムが特徴で、丸型の柔らかさに加えて、適度なシャープさを併せ持っています。そのため、和室に上品で落ち着いた印象を与えてくれます。

丸型よりも少しデザイン性を取り入れたい方や、すっきりとした印象の空間に仕上げたい方に適しています。

和室はもちろん、和モダンな空間にもなじみやすく、上品さと洗練された雰囲気を両立したい場合におすすめの形状です。


角型の特徴と魅力

角型の引手は、丸型に比べてシャープで直線的なデザインが特徴の形状です。

直線的なフォルムが空間を引き締め、洗練された印象を与えるため、現代的なインテリアや和モダンな空間によくなじみます。

また、四隅にホコリが溜まりにくいように「塵落とし(ちりおとし)」と呼ばれる構造が採用されている点も特徴です。

シンプルながら存在感のあるデザインで、クールで都会的な雰囲気の空間を演出したい方や、スタイリッシュな印象に仕上げたい方におすすめです。


長方形の特徴と魅力

長方形の引手は、角型よりも縦横の比率がはっきりした、シャープで直線的な印象が特徴の形状です。

横長や縦長のフォルムによって、空間に広がりやリズム感を与え、すっきりとした洗練された雰囲気を演出します。素材やサイズによって印象が変わるため、インテリアに合わせた調整がしやすい点も魅力です。

直線的なデザインを活かしたモダンな空間づくりをしたい方や、シンプルながら個性を出したい方に適しています。

和モダンな空間や洋室など、現代的なインテリアと相性が良く、スタイリッシュな印象を重視したい場合におすすめの形状です。

木瓜型(もっこうがた)の特徴と魅力

木瓜型の引手は、四つ葉のような曲線を持つ、やわらかく優雅な印象が特徴の形状です。

平安時代に中国から伝わった文様をもとにしており、子孫繁栄や繁栄を意味する縁起の良いデザインとしても知られています。

曲線的で装飾性がありながらも主張しすぎないため、和室のアクセントとして上品な存在感を演出してくれます。

伝統的な和の雰囲気を大切にしたい方や、少し個性のあるデザインを取り入れたい方に適しています。

和室はもちろん、和モダンな空間にもなじみやすく、上品でやわらかな印象をプラスしたい場合におすすめの形状です。


菱型(ひしがた)の特徴と魅力

菱型の引手は、ひし形のシャープなフォルムが特徴で、伝統的な和の要素と洗練された印象を併せ持つ形状です。

菱形は世界各地で見られる形状ですが、日本では伝統的な文様として親しまれ、繁栄や長寿などの縁起の良い意味を持つモチーフとしても知られています。

直線的で引き締まったデザインが空間にアクセントを与え、和室にほどよい緊張感と上品さをプラスしてくれます。

伝統的な雰囲気を大切にしつつ、少しモダンな印象を取り入れたい方や、空間を引き締めたい方に適しています。

和室だけでなく和モダンな空間や洋室にもなじみやすく、スタイリッシュさと和の要素を両立したい場合におすすめの形状です。

装飾デザイン(意匠)の種類

形状だけでなく、装飾性を重視した「意匠(いしょう)」デザインの引手も多く存在します。

空間のアクセントとして取り入れることで、和室の印象をより個性的で魅力的に演出することができます。

ここでは、代表的な意匠デザインの種類と特徴について、わかりやすくご紹介します。

隅切り(すみきり)の特徴と魅力

引用元:小澤金物店様

隅切りの引手は、角型の四隅を斜めにカットした、八角形のような形状が特徴です。

角型のシャープな印象を残しつつ、角を落とすことでやわらかさも加わり、直線と曲線のバランスが取れたデザインになっています。そのため、空間にほどよいアクセントを加えながらも、主張しすぎない上品な印象を与えます。

また、シンプルな中にもデザイン性が感じられるため、一般的な形状では物足りない方や、さりげなく個性を取り入れたい方にも適しています。

和室はもちろん、和モダンな空間にもなじみやすく、落ち着きと洗練された雰囲気を両立したい場合におすすめの形状です。


蕨手(わらびて)の特徴と魅力

引用元:小澤金物店様

蕨手の引手は、日本の伝統家具である箪笥(たんす)などにも用いられる、装飾性の高い金属製の引手です。

蕨(わらび)の芽が巻いたような独特の形状が特徴で、立体感のあるデザインが空間に存在感と重厚感を与えます。

伝統的な意匠を感じさせるデザインで、和の趣や格調の高さを演出できるため、空間のアクセントとして取り入れたい方に適しています。

和室や古民家風の空間によくなじみ、落ち着きのある雰囲気や趣のある空間づくりをしたい場合におすすめのデザインです。

一般的な引手とは異なる個性的なデザインとしても人気があります。

※蕨手のような表面に取り付けるタイプの引手は、一般的なふすまの埋め込み型引手とは構造が異なります

そのため、既存の引手を外してそのまま付け替えることは難しく、取り外した際の穴が残る場合があります。

きれいに仕上げるためには、襖紙の張り替えや下地の補修を行ったうえで取り付ける必要があります。また、より仕上がりにこだわる場合は、ふすま自体を新調し、最初から蕨手の引手を選ぶ方法もおすすめです。

失敗しないふすまの引手の選び方

ふすまの引手は、形状・素材・デザインによって空間の印象や使い勝手が大きく変わります。

しかし、種類が多いため「どれを選べばよいかわからない」と悩まれる方も少なくありません。

ここでは、失敗しないための引手の選び方について、ポイントごとにわかりやすく解説します。

引き手の選び方①:部屋のテイストに合わせて選ぶ

引手は小さなパーツですが、空間全体の印象を左右する重要な要素です。

和室・和モダン・洋室など、部屋のテイストに合わせて選ぶことで、統一感のある空間に仕上がります。

例えば、伝統的な和室には丸型や木瓜型、装飾性のある蕨手などがよく合います。

一方で、和モダンや洋室には角型や長方形など、直線的でシンプルなデザインが適しています。

引き手の選び方②:素材で質感や雰囲気を選ぶ

引手の素材によって、見た目の印象や手触りは大きく変わります。

木製は温かみがありナチュラルな空間に、金属製は高級感や重厚感を演出したい場合に適しています。

また、樹脂製はコストを抑えたい場合や気軽に交換したい場合に向いており、陶器はやわらかく上品な印象を与えます。

引き手の選び方③:塗装仕上げで印象を調整する

引手の素材によって、見た目の印象や手触りは大きく変わります。

木製は温かみがありナチュラルな空間に、金属製は高級感や重厚感を演出したい場合に適しています。

また、樹脂製はコストを抑えたい場合や気軽に交換したい場合に向いており、陶器はやわらかく上品な印象を与えます。

引き手の選び方④: 使い勝手・設置方法も確認する

引手は見た目だけでなく、使いやすさも重要なポイントです。

日常的に開閉するふすまには、指をかけやすい形状や手になじむ素材を選ぶことで、快適に使用できます。

また、既存の引手から交換する場合は、サイズや取り付け方法によっては加工や補修が必要になることもあるため、事前に確認しておくと安心です。


ふすまの引手は、形状・素材・塗装・デザインなどさまざまな要素によって選び方が変わります。

部屋のテイストや用途に合わせてバランスよく選ぶことで、見た目の美しさだけでなく、使い勝手の良い快適な空間づくりにつながります。

 迷った場合は専門業者に相談することで、空間に合った最適な引手を提案してもらうこともできます。

ふすまの引手交換は専門店へ

ふすまの引手交換は、DIYでも気軽に挑戦でき、以下のようなメリットがあります。

  • コストを抑えられる
  • 好きなデザインを自分で選べる
  • 自分の都合に合わせて作業できる
  • 自分で仕上げる達成感が得られる など

一方で、準備や作業工程に手間がかかることや、必要な道具を揃える必要があるなどの負担もあります。

また、サイズを間違えると取り付けができないだけでなく、作業中にふすま本体を傷つけてしまうリスクや、わずかなズレによって見た目が損なわれる可能性もあります。

特にDIYで引手交換を行う際に注意したいのが「サイズ選び」です。見た目だけで選んでしまうと、「直径が合わず取り付けができない」といったトラブルにつながることがあります。そのため、ご自身で交換する場合は、デザインを決める前に既存の穴のサイズや形状を正確に確認しておくことが重要です。

こうした点を踏まえると、仕上がりの美しさや安心感を重視したい場合は、専門店に相談するのもひとつの方法です。

専門店に依頼する主なメリットは以下の通りです。

  • プロの技術により、美しい仕上がりが期待できる
  • 空間に合ったデザインや適切なサイズを提案してもらえる
  • ふすま本体を傷つけるリスクを抑えられる
  • 道具を揃える必要がなく、手間がかからない
  • 引手交換とあわせて、ふすま全体の状態も確認してもらえる
  • 施工後のサポートを受けられる場合もある など

まとめ

現代の住まいにおいて、和の空間は木・畳・紙といった自然素材が生み出す温かみや、四季を感じられる心地よさから、再注目されています。

その中でもふすまは、単なる仕切りではなく、断熱性・調湿性・可動性といった機能を備え、現代の暮らしにもなじむ建具として注目されています。

そして、ふすまの印象を左右する重要なパーツが「引手」です。

引手は、小さな部材でありながら、形状や素材、塗装によって空間の雰囲気を大きく変える役割を担っています。

本記事では、ふすまの引手における「塗装」と「形状」について詳しくご紹介しました。

引手の塗装には、素材本来の風合いを楽しめる「無塗装」と、耐久性や美観を高める「塗装仕上げ」があり、塗装の種類によって仕上がりの印象や使い勝手も変わってきます。また、形状も定番の丸型から個性的なデザインまで幅広く、選び方次第でお部屋の印象を大きく変えることができます。

引手は、交換するだけでも空間の雰囲気を手軽に変えられる重要なポイントです。

なお、引手の交換はDIYでも可能ですが、サイズ選びや施工精度によって仕上がりに差が出ることもあります。きれいな仕上がりや安心感を重視したい場合は、専門店に相談してみるのもひとつの方法です。

ふすまの引手交換をご検討中の方や、張替え・リフォームでお悩みの方は、【家美装】でもご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

※当店の襖張替えの対象地域には制限がございます。
 お住まいの場所によっては、お問合せいただいても対応できない場合もございます。ご了承ください。


私たち、『家美装 – IEBISOU – 』は、ふすま・障子・網戸・畳の張替え専門店です。

張替え業以外にもリフォーム業も得意としており、張替えのご依頼から始まり、ちょっとしたお家の修理や改築・大きなリフォームのご依頼までお客様の環境やタイミングに合わせて、お家のお困りごとを弊社1社で丸っとご対応させていただいております。

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