これから暑い季節になり、ご自宅の畳やゴザで寝転がる機会も増えてきます。本格的に畳を使う機会が増える前に、古くなった畳の張り替えを考えている方もいるのではないでしょうか?しかし、畳にはいろいろな種類や素材・サイズがあるのでどのような畳を選べばいいか迷っている方もいると感じます。
そこでこの記事では、畳について種類・サイズ・素材・張り替えのタイミングなど、畳の基本について詳しく解説していきます。また、畳の張り替え方法・張り替えはDIYでできるのか専門店に依頼するのが良いかなども説明しています。そろそろ畳の張り替えを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
畳とは?
畳(たたみ)とは日本の住まいにおいて伝統的に利用されている床材のことを指します。畳は断熱性や保温性が高いので夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができ、また吸水効果があることから、高温多湿である日本の気候に適しています。さらに音や振動を吸収する防音効果も持ち合わせています。
畳のパーツ
- 畳表(たたみおもて)
- 畳床(たたみどこ)
- 畳縁(たたみべり)
により構成されており、これらを縫い付けて製造されます。
そして、畳の主な原料はイ草(いぐさ)。湿地や浅い水中に生える植物のことで、細い茎が何本も束になって伸びています。イ草は「天然のエアコン」と呼ばれることもあり、空気浄化作用や吸湿・発散効果があります。
しかし、最近では畳の素材はイ草だけではありません。「樹脂」や「和紙」で作られているものもあり、限りなくイ草に近い質感に近づけてあります。また、樹脂や和紙の畳はイ草の弱点でもある耐久性の低さやカビやダニの発生などを抑制する、というメリットがあります。
さらには有害物質が含まれないものや、環境に優しく人体に影響のない畳なども出きているようです。
畳のパーツや素材についてのより詳しい説明はのちほどしていきます。
畳の種類
畳にはさまざまな種類があるので、こちらでご紹介していきます。
縁付き畳(へりつきたたみ)
縁付き畳は、通常良く目にする畳のふちに縁(へり)が付いている一般的な畳のことを指します。
縁は畳を並べて敷き詰めたときにできてしまうすき間を詰める役割があります。縁があることで畳と畳の間にほこりがたまりにくくなり、部屋を清潔に保つという役割をしています。また、縁の柄はデザインも豊富で、和柄・無地・パステル調ものなど、さまざまなものがあります。
縁なし畳(へりなしたたみ)
縁なしたたみとは名前の通り、縁がついていない畳のことを指します。琉球畳(りゅうきゅうたたみ)とも呼ばれ、縁がついていないのでスタイリッシュで現代的に見えカラーも豊富。また、部屋を視覚的に広く見せる視覚効果もあります。
ただし、縁が付いていないので隣り合う畳と擦れやすいというデメリットがあり、長く使うにはこまめなメンテナンスを必要とします。
フローリング用薄畳(うすだたみ)
薄畳とは、厚さが15㎜〜30㎜程度と薄く床の上に敷ける畳のことです。最近では和室が全くなく、フローリングのみのご自宅が多い傾向にありますが、この薄畳をフローリングに敷いておけば、リフォームをしなくとも畳の部屋ができあがります。
薄畳は軽量で自分でもカットできるので、ご自宅のお部屋に合わせて簡単にDIYが可能です。
カラー畳(からーたたみ)
カラー畳は、さまざまなカラーに染められた畳のことを指します。カラー畳には、イ草を染め上げたものと和紙を基本とした素材に樹脂コーティングしたものがあります。文字通りさまざまなカラーがあるので、お部屋のインテリアに合わせておしゃれにコーディネートすることができます。
イ草を染め上げたものは、天然のイ草を入念に手染めしてあるため1本1本芯まで染まっています。よって日焼けしにくく色落ちしにくいのが特徴です。
そして、カラー畳は和紙ベースとした素材を樹脂コーティングしてあるものが一般的で、カビやダニの発生を抑制し、はっ水性に優れているのも特徴のひとつ。また、汚れにくく手入れがしやすい・傷や摩擦に強い・色落ちしにくいなどのメリットがあります。
畳の種類
畳の種類 | 特徴 |
縁付き畳 | ・縁があることで畳と畳の間にほこりがたまりにくい ・縁にはいろいろなデザインがある | ・一般的に良く目にする畳
縁なし畳 | ・琉球畳とも呼ばれる ・スタイリッシュで現代的 ・縁がないので部屋が視覚的に広く見える | ・縁がついていない畳
フローリング用薄畳 | ・リフォームしなくても畳の部屋ができる ・自分でカットできるのでDIYが簡単 | ・厚さが15㎜〜30㎜程度と薄く床の上に敷ける畳
カラー畳 | ・素材はい草のものと、樹脂コーティングされたものがある ・カビやダニが発生しにくく手入れがしやすい ・お部屋をオシャレにコーディネートできる | ・さまざまな色に染められた畳
畳床(たたみどこ)の種類について
畳床とは、畳の芯に当たるところを指します。畳床は大きく3種類に分けられるのでこちらで説明していきます。
畳床は、畳の下部にある土台に当たる部分なので、普段外からは全く見えません。なので、畳の構造について詳しくご存じない方も多いとは思いますが、知っておくことで畳の張り替えや普段のメンテナンス・交換の際にどれを選べばいいか知ることができます。
① 藁床(わらどこ)
藁床は昔からある、乾燥させた稲藁を何層にも重ねマット状にしたものです。
適度なクッション性があり、吸湿性や浄化作用に優れているというメリットがあります。
しかし、重量があり湿気により腐りやすくカビやダニが繁殖しやすいため、現在では需要が少なくなっています。
② 建材畳床(けんざいたたみどこ)
建材畳床は木材の繊維を接着剤と混ぜ合わせ、圧縮して作られた「インシュレーションボード」という板が使われています。現在最も普及している畳床で、軽量かつ安価・ダニが寄生しにくい・断熱効果が高い・耐湿性が高いなどのメリットがあります。
そして建材畳床はさらに「Ⅰ型建材床」「Ⅱ型建材床」「Ⅲ型建材床」に分類されます。
③ スタイロ床
スタイロ床は別名「藁サンド床」とも呼ばれています。
藁と藁の間にポリスチレンフォームをはさみ、藁床に近い感触でありながら軽く断熱性や吸湿性に優れています。藁床よりも使用している藁の量が少ないため、ダニの発生も抑えられます。 畳床のより詳しい説明については、別記事でご紹介していきます。
畳のパーツについて
畳のパーツは「畳表(たたみおもて)・畳床(たたみどこ)・畳(たたみべり)」に分けられます。
簡単にそれぞれを解説していきます。
畳のパーツは、以下3つに分けられます。
- 畳表(たたみおもて)
- 畳床(たたみどこ)
- 畳(たたみべり)
簡単にそれぞれを解説していきます
❶ 畳表(たたみおもて)
畳表とは畳の表面のことで、イ草を主な原料とし茎や麻糸で織られたゴザのことを指します。
最近では原料にイ草以外のもの(樹脂や和紙など)を使った畳表も多く登場しています。
❷ 畳床(たたみどこ)
畳床とは表面からは見えない部分で、畳の芯になるところを指します。
畳床は元々、乾燥した稲藁を何重にも重ねて作られていましたが、近年は住宅事情が変わってきたり藁の生産が減ってきたりなど、さまざまなデメリットにより需要が減っています。その代わり藁を少なめに使った「スタイロ床」や「建材床」などが普及しています。
❸ 畳縁(たたみべり)
畳縁とは、畳の縁に取り付けてある布のことを指します。
畳縁があることで、畳の角を補強し、敷き詰めたときにできる畳と畳の間をしっかりと詰めることができホコリが溜まりにくくなるなどのメリットがあります。
畳縁のデザインは、古くは歴史ある和柄やその家の家紋などでしたが、現在では時代と共に進化し柄・素材・色などバリエーションも豊富になり、お部屋をオシャレに演出することができます。
畳の張り替えのサイン
畳の張り替えは約2〜5年ほどで裏返し、約4〜7年ほどで表替え(または裏返しをしてから5年ほど)、約10〜15年くらいで新調をするのがいいと言われています。ですが、環境や使い方によりもっと早く張り替えをしたほうがいい場合もあります。
こちらでは、畳が劣化する原因をお伝えしていきます。
原因その① – 湿気
畳が劣化する主な原因は湿気によるものだと言われています。畳は天然の藁を原料としていることから湿気の多いときは水分を吸収し、乾燥していると溜まった水分を放出するという、エアコンのような効果を持っています。
ですが、この作用はダニやカビにとっても住み着きやすい条件となってしまうようです。ダニは気温20〜30℃、湿度60%〜80%くらいである6〜9月ごろが特に発生しやすく、加えて人の垢や食べカスを餌として生きていきます。またカビは空気中に含まれたカビの胞子が生きるのに必要な水分や栄養がある場所に付着することで繁殖します。
このことから、ダニやカビの繁殖には湿気が関係していることがわかります。ダニやカビは人体にも影響を及ぼすので、畳を乾燥させたりこまめに掃除をすることが大切です。
原因その② – 日焼け
畳が直射日光に当たり、紫外線のせいで日焼けをしてしまうのも劣化の原因のひとつ。新調したばかりの畳は緑色ですが、月日が経つにつれて変色していきます。置かれている環境や状況にもよりますが、約3ヵ月〜半年ほどで変色してしまうことが多いようです。
畳の原料であるイ草は、「クロロフィル」という成分を含んでおり、紫外線に当たると化学反応を起こし「フェオフィチン」という成分に変化します。そのフェオフィチンが黄褐色をしているため、日焼けをして見えます。
そして畳は紫外線だけでなく、部屋の照明でも日焼けをしてしまい、一度変色すると元に戻らないことが多いので注意が必要です。
また現在では畳の日焼けの対処法として、日焼け防止のカーテンや畳の上に敷くクロスなど、変色防止グッズなども販売されています。
原因その③ – ささくれ
畳が劣化する原因には、ささくれもあります。ささくれができる要因は、畳の上で重いものを引きずったり先が尖ったもので傷をつけてしまう、などがあります。
また、畳を長く使用していると乾燥してくるため、素材がもろくなりささくれができてしまいます。その他、ペットの引っかきやお子様のおもちゃなどもささくれの原因のひとつ。
ささくれは畳が摩耗でイ草が立ち上がっているので、素足で歩くと刺さって痛い思いをすることもあります。一度ささくれができてしまうと完全に元に戻すことはできないので、少しでも症状が小さいうちに対処することをおすすめします。
原因その④ – 焦げ跡
畳の上でタバコを吸っていたら、火の粉が落ちて畳が焦げてしまったという経験がある方もいるのではないでしょうか。タバコの焦げ跡は、畳の見た目の美しさを損なってしまいます。
小さな焦げ跡は擦ったりすることで対応できることもあるようですが、大きな焦げ跡の場合は畳を張り替えてしまったほうがいいケースもあります。
ご紹介した劣化の原因は、応急処置で対応することもできますがその場しのぎにしかならないこともあります。自分で判断できない場合は畳専門店に相談をしてみてください。
畳の素材のご紹介
畳の主な素材は「い草・樹脂・和紙」に分かれていますのでこちらでそれぞれ解説していきます。
い草(いぐさ)
「い草」とは、畳表を作る際に使用される単子葉植物イグサ科の植物のことで、湿地や浅い水中に生息しており根は泥の中にあります。
緑色の先の尖った細い茎がいくつも束になって生えている姿は、まるでヤマアラシの頭のようで少しばかり変わっています。
畳表に使われている製品の85%以上が「熊本県八代市」で作られています。しかし現在では熊本産のい草で作られた畳表は本の数%しか市場に出回っておらず、ほとんどが「中国産」です。よって熊本産のい草は高級品・最高級品などの称号を持っています。
樹脂
樹脂が素材の畳は主に「ポリプロピレン」が原料となります。ポリプロピレンはペットボトルのキャップやプリンカップなどの食品の容器などに使われている素材。樹脂畳は天然のい草から作られている畳表と比べるとカビやダニがほとんど発生しないので小さなお子様がお見えのご家庭にもおすすめです。また表面のささくれや毛羽立ちが出にくく、傷が付きにくいのがメリットです。
そしてお手入れは水拭きが可能なのでメンテナンスも簡単。さらにはカラーやデザインも豊富なのでお部屋をオシャレに演出することができます。
和紙
和紙が素材の畳は、い草の代わりに和紙を使って製造された畳です。
近年はい草の生産量が減っていることもあり、い草の代替品として和紙畳が登場するようになりました。
和紙畳は、和紙を細かくしてこより状にし巻いたものを樹脂コーティングした素材で、住宅用建材の大手メーカー「ダイケン」が1989年から開発を始めたそうです。この和紙畳はい草の風合いや質感に限りなく近く、高い機能性も持ち合わせています。
畳の新素材のご紹介
さらに、最近では上記の素材以外にも新素材の畳も普及しているのでこちらでご紹介していきます。
新素材畳の参考例① MIGUSA 抗菌置き畳
新素材畳のMIGUSA(みぐさ)は、高級い草の風合いとい草をしのぐ機能を持った畳。原材料は「ポリプロピレン」と「無機材料(吸湿性炭酸カルシウム)」を微妙に配合しているので、耐久性に優れ天然の風合いが醸し出せています。
ベースは無機材料なので、燃えてもダイオキシンなどの有害物質が出ず、環境にも配慮された畳です。素材だけでなく構造もい草の特徴が活かされています。
また畳の内部には空気層があり表面には無数の微小な穴があるので、適度なクッション性と空気を巧みに調節してくれます。
新素材畳の参考例② 気分草快(きぶんそうかい)
気分草快は畳の機能性がより進化したハイブリッド畳です。天然のい草の構造を研究することにより、天然のい草に近い肌ざわりと抜群の耐久性を実現しています。気分爽快の素材には、「オレフィン系樹脂」と「吸湿性炭酸カルシウム」が使われています。
オレフィン系樹脂は耐熱性や強度に優れています。またオレフィン系樹脂を天然のい草の細さに限りなく近づけてあることから、天然の畳にひけを取らない質感や肌触りを実現させています。
吸湿性炭酸カルシウムは吸放湿性に優れているので、夏はべたつきを抑え冬は静電気を抑える効果があることから1年中快適なフロアライフを送ることができます。
そのほか、色褪せや変色が少ない・へたりにくい・人にも環境にも優しい・すべりにくい・メンテナンスが簡単・カビやダニが発生しにくい・床暖房に最適などのメリットがたくさんあります。
新素材畳の参考例③ リフェイス畳
リフェイス(Re Faca)畳は、デザイン性と機能性を兼ね備えた第3世代の置き畳です。日本防災協会の防災試験に合格しており、防災要求がある施設などで安心して使うことができます。
日本の伝統文化である畳を現代住居の進化に合わせて発展させ、置き畳の手軽さは残しつつ機能性をさらにアップし洋室にも溶け込むデザインです。表面強度が高いので傷がつきにくく、適度なクッション性があるのでついつい寝ころんでしまいたくなるような質感が特徴的。
フローリングに置くだけで高級感のある空間を演出でき、カラー展開も豊富なので自分の好みに合わせてお部屋作りができます。ほかには、汚れが付きにくい・水拭きができる・カビの発生を抑制する・紫外線による色褪せが少ない・ホルムアルデヒドが出ないなどさまざまなメリットがあります。
新素材畳の参考例④ 抗菌・抗ウィルス畳
抗菌・抗ウィルス加工がしてある畳は5年以上効果が持続することが確認されているものもあり、自宅はもちろん旅館やホテル・福祉施設・飲食店などの不特定多数で人が集まる場所に最適です。
ダニは爆発的な繁殖力を持っていますが、上記ですでにご紹介しているMIGUSAの畳にも抗菌・抗ウィルスタイプのものが販売されています。そちらのタイプは99%の抗ウィルス効果があるので小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心して使用することができます。
カラバリも豊富でフローリングに置くだけで簡単にお部屋を和モダンにでき、軽量なので女性や高齢者でも簡単に扱えるところがメリットです。
畳の素材比較表
畳の素材 | メリット | デメリット | 費用 | おすすめな方や場所 |
い草 | ・香りや質感が良い ・日本古来の伝統がある ・リラックス効果がある ・消臭効果がある ・調湿効果がある | ・カビやダニが発生しやすい ・変色する ・ささくれができる ・生産量が減っている ・寿命が短い ・メンテナンスが大変 ・洋風の家に合わない | 熊本産は高価 グレードによる 1畳 10,000円程度~38,000円程度 | ・伝統的な風情を好む方 ・い草の香りが好きな方 |
(ポリプロピレン) | 樹脂 ・カビやダニがほとんど出ない ・日焼けをしない ・水拭き可能 ・耐久性が高い ・豊富なカラーやデザイン ・汚れにくい ・はっ水性が高い | ・上に熱いものを置くと溶ける(プラスチックのため) ・い草特有の香りを楽しめない ・い草よりも硬い | 1畳 17,600円程度~20,000円程度 | ・通気性が悪い住宅にお住まいの方 ・ペットや小さなお子様がいる方 ・アレルギーをお持ちの方 ・水に塗れやすい場所 |
(和紙を樹脂でコーティング) | 和紙・い草とあまり変わらない質感 ・デザインやカラーが豊富 ・カビやダニに強い ・色褪せしない ・耐久性が高い ・環境にマッチする ・傷つきにくい ・コスパが良い | ・い草特有の香りを楽しめない ・い草よりも硬い ・調湿効果がない | 1畳 17,600円程度~20,000円程度 | ・湿度が高い地域 ・洋室に合う畳が欲しい方 ・ペットや小さなお子様がいる方 ・日当たりが良い部屋 |
(ポリプロピレン+無機材料) | MIGUSA ・耐久性が高い ・燃えても有害物質が発生しない ・適度なクッション性 ・湿気を調整できる ・カラー展開が豊富 | ・い草特有の香りを楽しめない | 1畳(1枚) 4,000円程度~15,000円程度 | ・ペットや小さなお子様がいるご自宅 ・湿度の多い地域の方 |
(オレフィン系樹脂・吸湿性炭酸カルシウム) | 気分草快 ・べたつかずサラサラ ・耐久性が高い ・色褪せや変色が少ない ・へたりにくい ・人や環境に優しい ・メンテナンスが簡単 ・床暖房に最適 ・カビやダニが発生しない ・すべりにくい | ・い草特有の香りを楽しめない | 1畳 19,500円~21,500円 | ・旅館 ・ホテル ・飲食店 ・賃貸住宅 ・小さなお子様や高齢者がいるお宅 ・日当たりが良い部屋 |
(リフェイスシート – 裏面に不織布を使用 – ) | リフェイス畳・適度なクッション性 ・デザインやカラーバリエーションが豊富 ・耐久性が高い ・耐候性が高い ・耐水性が高い ・傷がつきにくい ・防災性が高い(防災性能試験に合格) ・切ってもほつれにくい ・洋室にもなじむ ・ホルムアルデヒド不使用 ・水拭き可能 ・汚れにくい | ・い草特有の香りを楽しめない | 1畳(1枚) 2,750円~14,080円 | ・高齢者や小さなお子様がいるお宅 ・ホテル、旅館 ・保育園、幼稚園 ・介護施設 ・飲食店 ・DIYでお部屋造りをしたい方 ・ペットがいるご自宅 ・日当たりが良い部屋 |
抗菌・抗ウィルス畳 | ・抗菌、抗ウィルス効果がある ・耐久性が高い ・カラー展開が豊富 ・はっ水効果が高い ・汚れにくい ・傷が付きにくい ・日焼けしにくい ・適度なクッション性 ・防音効果がある ・軽量 | ・い草特有の香りを楽しめない | 1畳 6,000円~14,000円程度 | ・ペットや小さなお子様がいるご自宅 ・旅館、ホテル、福祉施設、飲食店などの不特定多数の人が集まる場所 ・日当たりが良い部屋 ・ダニやカビのアレルギーがある方 |
畳のサイズについて
畳のサイズは地域によって使用されているものが異なり、さまざまな種類がありますのでこちらでご紹介していきます。
畳のサイズが地域によって違うのは、その地域ごとの家の建て方が異なるため。関西では畳の寸法を基準にしていた「畳割り(たたみわり)」でしたが、関東では柱と柱の間の感覚に合わせる「柱割(はしらわり)」だったことから違いが生じたと言われています。
また、戦後の人口増加に合わせ集合住宅が建築されるようになった際には、「団地間(だんちま)」というよりコンパクトなサイズの畳が使われるようになっています。
畳の名前 | 1畳の大きさ | 使用される地域 |
・本間(ほんま) ・本間間(ほんけんま) | ・京間(きょうま)191×95.5㎝ (6尺3寸×3尺1寸5分) | ・大阪、中国、四国、九州 | ・主に京都
・六一間(ろくいちま) | 182×91㎝ (6尺×3尺) | 岡山、広島、山口 |
・三六間(さぶろくま) | ・中京間 (ちゅうきょうま)182×91㎝ (6尺×3尺) | ・福島、山形、岩手など北陸の一部 ・沖縄、奄美大島 | ・主に愛知、岐阜
・五八間(ごはちま) ・関東間(かんとうま) ・田舎間(いなかま) | ・江戸間(えどま)176×88㎝ (5尺8寸×2尺9寸) | 『全国的な標準サイズ』 東京、関東など全国各地 |
・五六間(ごろくま) | ・団地間(だんちま)170×85㎝ (5尺6寸×2尺8寸) | ・団地 ・高層住宅 | ・アパート、マンション
畳の張り替え方法は?
こちらでは、畳の張り替えについてご紹介します。
張り替え方法は3種類に分かれ、以下の通りです。
- 新調(しんちょう)⇒畳表・畳縁・畳床を全て交換する
- 表替え(おもてがえ)⇒すでに使っている畳床はそのままで畳表と畳縁を新しいものに交換する
- 裏返し(うらがえし)⇒畳表のみをひっくり返す
張り替え方法 | 張り替えのタイミングやサイクル | 費用 |
表替え | ・畳の光沢感がなくなってきたら | ・畳を使いだして4~5年くらい約5,000~20,000円程度 | 1畳
新調 | ・畳が沈むような感触がしてきたら ・きしむような音がしてきたら | ・新しい畳を使いだして10年が目安約10,000~35,000円程度 | 1畳
裏返し | ・色あせや傷が目立つようになってきたら | ・畳を使いだして2~3年4,000円程度 | 1畳
畳の張り替えは専門店へ
畳の張り替えはDIYで行うことはNGなので、専門店に依頼するのがおすすめです。
DIYをおすすめしないその理由は、
- 畳1枚当たりに重量があり重いのでかなり大変
- サイズ選びが難しい
- 家具を1人で移動するのが大変
- 時間や手間がかかる
- 美しい仕上がりにならない
- 節約しようと思ったら余計な費用がかかる
など、このような理由があるからです。上記のことをトータルで考えると、畳の張り替えは専門店に依頼するのが確実です。
まとめ
今回は、畳について種類・パーツ・素材・張り替え方法などを詳しく解説しました。
畳は日本で遠い昔から使われていた床材です。
吸水・吸湿効果が高いので高温多湿である日本の気候に適しているのはもちろんのこと、断熱性が高く防音効果も持ち合わせています。フローリングに比べると柔らかく衝撃が少ないので、子供の遊び場やお昼寝スペースにもなり長時間座っていてもおしりが痛くならないなどその魅力はたくさんあります。
近年では畳の素材であるい草の生産量が減少していますが、日本の風情ある和室を好む方やい草特有の香りを楽しみたい方にはい草を使った畳が一番おすすめです。い草を使った畳はやはり熊本産のものが良いですが品質が高いため高価になります。
なので畳の張り替えや新調を考えている方は、安価である中国産のい草畳や新素材の畳がおすすめになるので検討してみてください。
畳の張り替えは、専門店と相談し現在ご自宅にある畳の状況を確認してもらい、適したものを選んでもらうのが的確な判断です。
ただし、専門店であっても悪徳業者はいるので、利用する前にGoogleマップなどでお店の場所を確認したり、口コミを確認しておくことが大切です。
その際、返品保証や無料点検・無料見積があるかなどもしっかり把握しておいてください。
畳の張り替えを考えている方も、新しく畳のお部屋を作ってみたい方も自分に合った畳を見つけてみてください。