【網戸は左右どちらにするのが正解?】正しい向きや設置方法についても詳しく解説!

夏になり網戸を使っていらっしゃる方も多いと思いますが、ふとしたときに網戸は左右どちらの位置に設置すればいいのか迷ってしまうことはありませんか?しっかりと網戸を使っていても虫が入ってきてしまうようであれば、もしかしたら位置が間違っているのかもしれません。

また、網戸を使おうと思い動かしたら外れてしまい、うまく設置できないということもあるかもしれません。そのような場合は網戸がどんな状態であるかを知り対処することが重要です。

今回は、意外と知らない網戸の正しい向きと、網戸が外れてしまう原因についても解説していきます。さらに網戸の種類についてや設置方法・業者選びのポイントもご紹介します。ご自宅の網戸のことでお悩みの方は、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

目次

網戸の役割とは?

網戸とは、室内の換気をしながら虫などが中に入ってくるのを防ぐため、網を張った建具のことを指します。

窓を開けていても網戸をしてあることで、通気性を保ちながら虫の侵入を妨げてくれます。

網戸が日本で初めて作られたのは大正時代と言われていますが、昭和30年代にアルミサッシが普及しはじめ、その頃から一般的な建材となったようです。

網戸の種類

今回ご紹介する網戸は一般家庭で多く使われている「引き違い網戸(スライド式網戸)」ですが、網戸にはさまざまな種類があることをご存じでしょうか?

通常の引き違い網戸も含め、こちらでご紹介する網戸は目的や用途によって特徴が違いますので、それぞれをご紹介していきます。

引き違い網戸(スライド式網戸)

引き違い網戸は「スライド式網戸」とも呼ばれることがあり、一般家庭で良く目にする最もポピュラーな引き違い窓専用の網戸です。

左右にスライドすることで開閉でき、窓に対して普通は部屋の外側に設置されています。

また、網の素材の種類もさまざまで、用途やライフスタイル・予算に合わせて選択することができます。

一方、窓の外に置かれているので常に外気の影響を受けやすく、紫外線や風雨を浴び続けることで劣化しやすくなるのがデメリットです。

プリーツタイプ(アコーディオンタイプ)網戸

引用元:三協アルミ様

プリーツタイプ網戸は、名前の通り網がプリーツ状になっており、折りたたんで開閉することができる網戸です。

「アコーディオンタイプ網戸」とも呼ばれ、折りたためることで使いたいときにすぐ出せ、使わないときはサッとしまえる収納ができる網戸です。

玄関・テラス・勝手口などによく使用され、見た目がオシャレで美しいので部屋のアクセントにもなります。

ただし、プリーツを折りたたんで開閉するので網に負担がかかり劣化しやすく、窓用は網の交換ができず取り換えになってしまいます。また、構造上虫が入りやすいというデメリットもあります。

ルーバー式玄関網戸

ルーバー式玄関網戸は、網戸とドアの機能が合わさった換気もできる玄関ドアのことです。

「ルーバー」とは、細長い羽板を一定の間隔で並行に並べた状態のことで、これにより光と風の調節が可能。そして、切り替えレバーにより角度調節が自由にできるようになっています。

目隠しにもなるので、防犯面が心配な方にも適しています。

また、メーカーにより鍵もついてポストとして郵便物を受け取れるものもあります。さらに、Vに開閉するタイプなので狭い玄関でも開け閉めが楽にできます。

網はアルミ製で、ほかの網戸と比較すると費用が高いものが多い印象です。

固定式網戸(はめ込み式網戸)

固定式網戸は、一定の場所にはめ込まれ固定して動かすことができない網戸のことを指します。

トイレ・キッチン・お風呂などに良く使われることが多く、室内に設置するタイプと室外に設置するタイプに分かれます。

メーカー・設置場所などにより、サイズや種類もさまざまですが固定されているので動かせず、壊れてしまったら網戸そのものを交換しなければなりません。

ほかには、フレームありのものとフレームなしのタイプに分かれます。

フレームありは簡単に取り外しができるのでお手入れがしやすく、フレームなしは視界をスッキリと見せてくれます。

ロール式網戸(横引き)は、横に網戸をスライドして開閉するタイプの網戸です。

網戸を使うときはサッと横に引いて広げ、使わないときは片側にしまうことができるので便利で簡単な網戸です。

内側に窓枠があれば後から取り付けることもできるところが魅力的ですが、サイズは幅850㎜、高さ1200㎜までの窓枠になります。

そのため、リビングやテラスなどの大きな窓には取り付けることができません。また、網が破損してしまったら交換ができないので、本体ごと取り替える必要があります。

ロール式網戸(縦引き)

ロール式網戸(縦引き)は、別名「ロールアップ網戸」とも呼ばれます。

使用するときは紐を下に引くだけと簡単に操作ができ、使わないときは上にある収納スペースにしまっておけます。そのため、網戸が収納してあるときは開放感がアップして見えるのが特徴。

こちらも、横引ロール網戸と同様、網が破れてしまったら本体ごと取り替える必要があります。

そのような場合は、専門店に依頼し取り替えをすることをおすすめします。

また、DIYで後付けはできなくはないですが、手順が複雑となるため自分での取り替えはあまりおすすめではありません。

【種類別】網戸比較表

スクロールできます
網戸の種類特徴メリットデメリット
引き違い網戸
(スライド式網戸)
一般家庭で最も使用されている網戸・網の素材の種類が多い
・引き違いなので開ける幅が自由に調整できる
・DIYできる網が多い
・収納はできない
・外気の影響を受けやすい
プリーツタイプ網戸
(アコーディオンタイプ網戸)
プリーツ状の網を折りたたんで開閉する網戸・外観がおしゃれ
・取り付け枠があればどんな場所でも設置可能(メーカーによる)
・バリエーションが豊富
・不要なときは収納できる
・破れたら本体ごと取り換え
・自分で組み立てしなけてばならない
・構造上虫が入りやすい
・開閉を繰り返すため劣化しやすい
固定式網戸
(はめ込み式網戸)
一定の場所にはめこまれ動かない網戸・サイズや種類がさまざま(メーカーによる)
・フレームあり⇒取り外しが簡単
・フレームなし⇒視界がすっきり見える  
・壊れたら網戸そのものを交換しなければならない
・大きい窓には不向き
ロール式網戸
(横引き)
横に引くと開閉ができる網戸・窓枠があれば後付け可 (幅850・高さ1200㎜まで)
・簡単に開閉できる
・収納ができる
・大きい窓には不向き
・壊れたら網の交換ができない
ロール式網戸
(縦引き)
縦に引くと開閉ができる網戸・簡単に開閉できる
・収納ができる
・収納時は開放感がある
・壊れたら本体ごと取り替えが必要
・取り替えの手順が複雑

網戸は左右どちらが正しい位置?

一般家庭で最も多く使われている引き違い網戸の正しい位置は、外に向かって「右側に配置する」ことです。引き違い網戸は通常、右側の窓が室内側に設置されており、網戸は外側のサッシの縦桟にはまるよう作られています。なので、網戸は設計上右側に寄せておくことですき間ができなくなります。

網戸を左側に配置すると窓と網戸の間にすき間ができてしまい、網戸を閉めていても虫が入りやすくなってしまうので、右側に設置するのが正解です。また、窓を半開きにしたい場合も網戸を右側にしておくことで虫が侵入するリスクを減らすことができます。

家具の位置の関係で右側に設置するのが難しいこともあるかもしれませんが、網戸をしていても虫が入ってきてしまうという方は、一度右側にしてみると解決できるかもしれません。

網戸が外れてしまう原因と対処法

いざ網戸を使おうと思っていたら外れてしまった、なんてこともあるかもしれません。網戸が外れてしまったら、自分で直すこともできますが網戸本体に問題があるときは、業者に依頼するのがベストです。

こちらでは網戸が外れてしまう原因と、対処の仕方について解説していきます。

原因①:レールの異常

網戸のレールにゴミなどの異物があると、レールから外れやすくなることもあります。

その場合は、レールに溜まっているゴミなどを取り除くことが大切。

しかし、長年にわたり蓄積し固まっている泥などは、簡単に掃除するだけでは取れないこともあるので、一度網戸を外し削り落とさなければいけません。

また網戸自体は変わりなくとも、レールが曲がっていたり破損していたりする場合も、網戸が外れやすくなります。

レールに異常があるときは、レールのみ交換するケースとサッシごと交換しなければいけないケースがあるので、それを見極めるために専門業者に相談することをおすすめします。

原因②:戸車の滑りが悪い

網戸の戸車の動きが悪くなるのも、外れやすくなる原因のひとつです。戸車の滑りが悪いと感じたら、まずレールの掃除をしてください。

ほうきやサッシ用のブラシなどを使用し、ゴミが取り除けたら塗れた雑巾で汚れを拭き取り、仕上げに乾拭きをします。

また、シリコーンスプレーを使うとよりスムーズに動くようになります。それでも動きが悪いのであれば戸車自体を交換する必要があります。

戸車はホームセンターでも販売されていますが、新たに戸車を設置するのであれば同じものを購入しなければいけません。

もし、戸車の種類がわからなかったり、取り付けが上手く行かない場合は専門店に対応してもらうのが確実です。

原因③:網戸のゆがみや破損

網戸の寿命は5〜10年ほどと言われています。この年数を過ぎている網戸はゆがみや破損が目立つようになっているかもしれません。

網戸がゆがんだり破損していたりすると、遠目から悪目立ちするだけでなく、すき間ができるため虫が入ってきてしまいます。なので、日頃から網戸のゆがみがないか確認しておくことが大切です。

また、網戸が新しくても強い衝撃や乱暴な扱いによりゆがみや破損が生じてしまうこともあります。

ほかに、網戸自体はゆがみや破損がなくても、窓枠にゆがみや破損が見られるケースもあります。窓枠がゆがんでいると網戸を取り付けることができないので、この場合も網戸専門店に相談することがおすすめです。

原因④:窓と網戸の種類が合っていない

窓と網戸の形やサイズが合っていない場合も網戸が外れやすくなります。なので、網戸を新しくするときは今ある網戸の型番を覚えておく必要があります。通常、網戸の型番は網戸ではなく、室内側にある窓枠の右上にあるラベルやシールに書いてある場合が多いです。

しかしながら、網戸が古くて廃盤になっていることもあります。そのような場合は、建築図面とはサイズが違うこともあるため紙面を頼りにせず、似通ったサイズを探したり、オーダーメイドをすることを提案します。

原因④:子供やペットのいたずら

小さなお子様がいるご家庭では、網戸を叩いたり誤ってぶつかってしまう可能性があります。また、ペットを飼われているご家庭では、遊びの延長で網戸を引っかいてしまうことも。

網戸にそのような衝撃を与え続けていると、たるみ・ゆがみ・破損の原因になります。

そういった不具合の度に修理するのは手間と費用がかかってしまうため、あらかじめお子様やペットが網戸に触れることができないようにしなければなりません。

なので、お子様やペットが網戸のある部屋にいる際は窓を閉めておいたり、窓の前にフェンスを置いたりして対策をする必要があります。

網戸の設置方法について

網戸が破損してしまったときは、専門店に依頼するのが確実です。ですが、壊れていない場合はDIYでの取り付けは可能なため、やり方を知っておきたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ここからは、最も一般的な引き違い網戸を自分で設置する方法について詳しく解説していきます。

STEP
ドライバーで「はずれ止め」を緩める

まず、プラスドライバーを使用し「はずれ止め」のネジを緩めます。はずれ止めとは、強風や地震などによって網戸が落ちたり浮いたりするのを防ぐストッパーのことです。「振れ止め」と呼ばれることもあります。

緩めすぎるとはずれ止めが落ちてしまうこともあるので、少しずつ緩めるようにしてください。はずれ止めは通常、網戸の上側についていることが多いですが、住居によって付いている箇所が違う場合もあるので必ず位置を確認して作業をすることがポイントです。

STEP
取り付ける位置を確認する

網戸を設置する際に、表裏を迷ってしまうことがあります。網戸の表裏は「モヘア」が付いている面を基準とします。モヘアとは、網戸の側面についている毛状の部材のことを指します。この”モヘアがついている面を室内側にする“ということを覚えておき、位置を確認するようにしてください。

しかし、モヘアが劣化しているとすき間ができやすくなってしまい、虫が入ってくる原因にもなりかねません。モヘアが傷んでいないかなどを、こまめにチェックするようにしておくことも大切なポイントです。

STEP
レールにはめ込む

位置の確認ができたら、網戸レールに網戸をはめこんでいきます。このとき、障子やふすまを取り付けるのと同じ要領で上⇒下の順にゆっくりとレールにはめこんでいきます。

網戸をはめこんだあと、もし動きが悪いと感じたら戸車を調整しなければなりません。戸車についている調整ネジを、動きを確認しながら少しずつ調整していきます。戸車の調整方法は他にもありますが、この方法で解決しなかった場合専門店に相談することをおすすめします。

STEP
ネジをドライバーで固定する

網戸をレールにはめ込むことができたら、プラスドライバーを使用しはずれ止めを固定していきます。はずれ止めは緩めたときと逆の手順で固定してください。

はずれ止めは、上下に動きますが上の”網戸レールに当たるギリギリのところ“でネジを締めて固定します。はずれ止めを上げ過ぎてレールに当たると、網戸の開閉がスムーズにいかなくなり、下げ過ぎるとレールとの間に空白ができるので外れやすくなりかねません。

STEP
スムーズに動くかを確認する

最後に、網戸が滑らかに動くかを確認してください。網戸がレールから外れていないか、倒れてこないかなどを確認します。動きが悪い場合はシリコンスプレーを使うなどして様子をみてみるのもひとつの方法です。

網戸の取り付け方法は以上になりますが、DIYで作業を行う場合は風のない晴れた日に行うのがおすすめです。風が強い日に作業をすると、網戸が飛ばされるリスクがあるからです。

また、自分での張り替えには手間や時間を要しますが、プロの業者であれば美しい仕上がりや失敗のない仕上がりを叶えてくれます。

網戸の設置は専門店に依頼を

網戸の取り付けは自分でも行うことが可能です。しかし、上記でご紹介してきた異常がある場合は取り付け専門の業者に依頼をすることをおすすめします。ですが、専門店にも一定数悪徳業者がいることは確かです。

こちらでは悪徳業者に騙されず、良い専門店を選ぶ際のポイントをお伝えしていきますので、お店選びの際の参考にしていただけると幸いです。

  • エゴサーチ
    「店舗名 口コミ」「店舗名 評価」などで検索し、評価や口コミなどを確認してみる。
  • 実店舗があるか
    店舗としてちゃんとお店を構えているかをチェックする。
  • 近くにお店があるか
    なるべく近いほうがすぐに対応してくれるので、遠くても問い合わせをして30分以内に駆けつけてくれるかを調べる。
  • 口コミをチェック
    Googleマップの口コミはユーザーを重視しているため、店舗の低評価があっても消すことができないため信憑性が高い。
  • 張り替え後の保証制度
    張り替え後定期点検はあるか、30日以内であれば不具合に無料で対応してくれるかを確認する。
  • 張り替え後の保証制度
    張り替え後定期点検はあるか、30日以内であれば不具合に無料で対応してくれるかを確認する。
  • 張り替え実績の開示があるか
    張り替えのビフォーアフターがあれば依頼するほうも安心できる。
  • 無料訪問見積があるか
    網戸の張り替えは、経年劣化や建具のサイズにより金額が異なってくるので、無料訪問見積が重要。
  • 出張費用の請求はないか
    断るとまれに出張費を数千円請求してくる会社もあるので、訪問見積もりをキャンセルしても出張費用は請求されないかを確認しておく。
  • スタッフの対応
    訪問や電話対応の際にスタッフの態度や対応・雰囲気は良いか、柔軟性はあるかなどを確認する。
  • 自社施工の会社か
    自社施工とは、自分の会社で直接工事を行うこと。自社施工のお店は価格も抑えられ、しっかりとした技術を持っている。

まとめ

今回は、一般的によく使われている「引き違い網戸」について、正しい位置や網戸が外れやすい原因・設置方法、また網戸の種類や専門店選びのポイントについても詳しく解説しました。

引き違い網戸の正しい使い方は「右側に設置する」こと。いままで網戸を閉めているのに虫が入ってきたりしていた方は、もしかしたら設置する位置が間違っていたのかもしれません。

網戸はご紹介した手順でDIYでの設置が可能ですが、手間や時間がかかってしまいます。また破損が見られた場合、自分で取り付けることはできず専門店に依頼しなければなりません。

専門店に張り替えを依頼すれば、時間や手間もかからず、失敗のリスクもなく美しい仕上がりにしてもらうことができます。そして、専門店を選ぶ際は悪徳業者かどうかをしっかり見極め、信頼できるお店を選ぶことが大切です。

この夏、網戸を正しい方法で活用し快適にお過ごしいただけると幸いです。

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