【窓の断熱対策 – 後編 – 】窓のリフォームを種類別にご紹介!それぞれの特徴や費用/施工日数など

冬になると部屋を暖かくするため、ストーブやヒーターなどの暖房器具を使うご家庭も増えてきます。

しかし、暖房器具を使用してもなかなか部屋が暖まらないとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

前回の記事では、「部屋がなかなか暖まらない原因は窓まわりにある」というお話をしました。
まだ、前回の記事をみられていない方はこちらも併せてご覧ください。

窓の近くが寒いのは、暖かい空気の約60%が窓から逃げてしまうのが原因であることがわかっています。そのため、窓の断熱対策をすることは暖かい部屋をキープするために最も効果的であると言えます。

そこで、前回は窓の断熱対策をしないと起こるトラブルや、自分でもできる断熱対策をご紹介しました。しかし、自分で行う窓の断熱対策にも限界がありますので専門店に依頼し、窓をリフォームするのもひとつの手段になります。

リフォームの種類もいくつかありますのでそれぞれの特徴・なぜいいのか・どんな方におすすめなのか・素材・工事の難易度・工事時間・どこに頼めばいいのか、など詳しく解説していきます。窓の断熱対策でリフォームを検討されている方はぜひ参考にしていただけますと幸いです。

目次

窓のリフォームをするメリットとは?

窓のリフォームをすると以下のようなメリットを得ることができるので、それぞれ解説していきます。

  • 断熱効果を高めることができる
  • 結露を防止することができる
  • 防音性が期待できる
  • 防犯性が期待できる
  • 紫外線対策になる

メリット①:【断熱効果を高めることができる】

冒頭でも少しお話をしていますが、冬に暖房器具を使ってもなかなか室内が暖かくならない原因は窓にあります。

窓は家の中でも熱の出入りが一番大きい場所で、約60%もの暖かい空気が窓から逃げていくと言われています。

そのため、熱の出入りが一番大きい窓をリフォームすることにより、窓ガラスの断熱性をアップさせ、室外の冷気を確実に遮断し暖房の効率を良くすることができます。また、リフォームをすることで、暖かい空気が外に移動しないようにする効果も得られるので、電気代の節約にもつながります。

メリット②:【結露を防止することができる

暖房器具が必要なくらい寒くなると、窓ガラスに結露が発生することが多くなります。

結露は部屋の外と中の温度の差が大きく、室内の湿度が高いと発生しやすくなります。

結露を放置しておくと、窓周りにカビやダニが発生しやすくなり、家の劣化を早めてしまいます。また、アトピーや喘息など疾患を起こす原因にもなりかねません。そこで窓をリフォームし断熱性を高めることで、そのようなトラブルを未然に防ぐことができます。

メリット③:【防音性が期待できる】

線路沿いの家や道路沿いの家は交通音が大きく、日常的に気になっている方もいるのではないでしょうか。また、近隣から聞こえる生活音や自宅からの音漏れが気になる方もいらっしゃるかもしれません。

このような音も窓をリフォームすることである程度抑えることができます。普通の窓ガラスには音を抑える機能は備わっていませんが、音を遮ることができる特殊な素材を挟んだ窓ガラスには、室外から聞こえる音をそれなりに抑える効果が期待できます。

メリット④:【防犯性が期待できる

最近では住宅に強盗が入るという犯罪が多発しています。

泥棒や強盗が住宅に入る手口として最も多いのは、窓ガラス破りと言われています。

泥棒は5分以内に家に侵入できなければ諦めることが多いと言われているので、ガラス破りを防止するには、破られにくい素材のガラスを挟んだ窓ガラスにリフォームしておくことがおすすめです。

メリット⑤:【紫外線対策になる

年々日差しが強くなり、紫外線の影響も高まっています。

また、特に南向きの部屋は窓から直接日光が降り注ぐのでお困りの方もいるのではないでしょうか。

外からの強い日差しは人体に影響を及ぼすだけでなく、家具やカーテンなどの色あせの原因にもなります。断熱効果の高い窓にリフォームすることで日光が直接入りにくくなるので、インテリアの劣化を防ぐこともでき、冷暖房の効率も良くなるので省エネにもつながります。

このようなことから、窓をリフォームすることで断熱効果がアップするのはもちろん、さまざまなメリットを得ることができます。

窓の断熱対策に効果的なリフォームとは?

ここからは、窓の断熱対策に効果的なリフォームをいくつかご紹介していきます。

それぞれ詳しく解説していきますので、皆さまのお悩みが解消できるようなぴったりのリフォーム方法があると幸いです。

リフォーム(1):二重窓(にじゅうまど)にする

二重窓とは、現在取り付けてある窓の内側に、もうひとつ窓が設置してあり、二重になった窓のことを指します。

内側に窓がもうひとつあることから「内窓(うちまど)」と呼ばれたり、サッシが二重になっているので「二重サッシ」と呼ばれることもあります。(以下二重窓に統一します)

二重窓のメリットとは?

二重窓にリフォームすることで、外側の窓と内側の窓の間に空気の層が形成されることで空気層ができ、断熱性が高まり、冬は部屋の暖かい空気が外に逃げていくのを防ぎ、冷たい外気が部屋の中に侵入するのを防いでくれます。

  • 内側の窓の部屋側と外側の温度差が低いことにより窓の結露の防止
  • 断熱性が高まることにより通常の窓よりも省エネ効果
  • 窓が二重窓になるため、防音性が強化されるだけでなく防犯性も高い

二重窓リフォームがおすすめの方

二重窓リフォームは、以下のような方におすすめです。

  • 窓の断熱性を高めたい方
  • 結露を防止したい方
  • 省エネ・節電をしたい方
  • 防音・防犯効果を求めている方
  • 紫外線をカットしたい方
  • 室内環境を快適にしたい方

二重窓のガラスの種類や特徴

二重窓に使用されるガラスは、主に以下の6種類に分けられます。

  • 単板(たんばん)ガラス
  • 複層(ふくそう)ガラス
  • 遮熱型Low-E複層(しゃねつがたろーいーふくそう)ガラス
  • 断熱型Low-E複層ガラス(だんねつがたろーいーふくそう)ガラス
  • 合わせガラス
  • 真空ガラス
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ガラスの種類特徴メリットデメリット

単板ガラス
・1枚のガラスのみで作られた窓ガラス
・1枚3㎜~6㎜程度と薄い
・見た目の圧迫感を抑えられる
・他のガラスより低価格  
・断熱性、遮熱性が低い
・割れやすい
・遮音性が低い

複層ガラス  
・2枚のガラスを組み合わせた窓ガラス
・ペアガラスのこと  
・単板ガラスと比べると断熱性が高い
・乾燥空気が入っているものや真空になっているものがある
・重い
・通常の窓枠にはまらないことがある
・開閉時に力がいる
・熱割れを起こすことがある

遮熱型Low-E複層ガラス  
・2枚のガラスで作られた複層ガラスのなかで、遮熱性に優れた窓ガラス
・室外側のガラスに特殊な金属膜がコーティングされている  
・日差しを大幅にカットできる
・家具の色あせや色落ちを防ぐ
・断熱性が高い
・室内の空気を外に逃がさない
・費用が高い
・専門業者による工事が必要
・製品選びが難しい  
断熱型Low-E複層ガラス  ・2枚のガラスで作られた複層ガラスのなかで、断熱性に優れた窓ガラス
・室内側のガラスに特殊なコーティングがされている  
・部屋の熱を外に逃がさない
・エアコンの効率が良くなる
・電気代節約につながる
・費用が高い
・専門業者による工事が必要
・製品選びが難しい    

合わせガラス  
2枚のガラスの中に防音フィルムを挟み圧着がされたガラス  ・防音性が高い
・騒音を防ぐ
・耐久性が高い
・断熱性が低い
・価格が高い
・重い  

真空ガラス  
2枚のガラスでできた複層ガラスのなかで、中間層が真空になったガラス    ・熱の対流や伝導がほとんど起きない
・断熱性が高い
・部屋の中と外の温度差が起きにくい
・結露を大幅に防げる
・見た目の圧迫感を軽減できる
・掃除がしにくい
・開け閉めが面倒
・設置場所に限りがある
・重い
・費用が高い  

工事の難易度や工事時間は?

今ある窓枠の内側に窓枠を取付けるだけのため、外壁や柱に手を加えるような大がかりな工事も必要ないリフォームになります。

リフォーム環境により異なりますが、二重窓の工事は比較的簡単で、数時間程度あれば設置が完了することが多いです。二重窓のリフォームは、大掛かりなリフォームではないため戸建てだけでなくマンションにお住まいの方にもおすすめです。工事が短時間で済むので、費用も抑えることができるため比較的お手軽です。

どこに頼むのがよいか?

二重窓の取付けは、「サッシ屋」「建具屋」「リフォーム会社」などの専門店に依頼をするのがおすすめ。二重窓の取付けはサイズを間違えると致命的になります。そのため、寸法を測るところからプロにお任せをしたほうが確実です。


リフォーム(2):二重窓の内窓を障子タイプにする

二重窓には内側が障子になっているタイプのものもあります。

障子タイプの二重窓とは、内側の窓が障子になっている窓のことを指します。「内障子(うちしょうじ)」とも呼ばれることがあり、扉を閉めていても外の光をまんべんなく部屋の中に取り込めるため、特に和室に二重窓を設置されたい方におすすめで障子本来の機能や役割もしっかりと果たしてくれます。

詳しい障子の説明や断熱性については家美装のこちらのURLからご覧ください。

内窓を障子タイプにするメリットとは?

障子はカーテンや一般的なガラスよりも高い断熱効果があると言われています。それは障子に貼ってある和紙の繊維が温度に応じて伸び縮みしたり、障子と窓の間に空気層ができることによるためです。

よって、室内の暖かい空気を逃しにくく外の冷気も遮断してくれるため冬でも快適に過ごすことができます。また、障子紙を和紙からプラスチックタイプの障子紙に変えることで、さらに断熱性と耐久性をアップさせることができ、お手入れも簡単になります。

そして、現在すでに二重窓にしているお家でも、障子タイプの二重窓に変更することは可能です。ですが、現在の二重窓の種類や状態にもよりますので、通常の二重窓を障子タイプに変えたい方は一度専門店に依頼をし、できるかどうかを見極めていただくことをおすすめします。

二重窓と障子タイプの二重窓の違いや効果は以下のようなことになります。

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 二重窓障子タイプの二重窓
違い(構造)  窓を二重構造にする窓の内側に障子が設置してある
効果・断熱性が高まる
・防音性が高まる
・防犯性が期待できる
・電気代の節約になる
・柔らかい光を取り入れることができる
・断熱性が高まる
・和室らしさが演出できる
・電気代の節約になる

内窓を障子タイプにするリフォームがおすすめの方

障子タイプの二重窓は以下のような方におすすめです。

  • 和の空間を楽しみたい方
  • 部屋の断熱性を高めたい方
  • 結露を防止したい方
  • 防音性・防音性を高めたい方
  • 省エネ効果を高めたい方
  • 外の光を柔らかく取り入れたい方 etc.

二重窓の内窓の障子紙の種類や特徴

障子紙は通常和紙が張られていることが多いですが、より断熱性を高めたい場合はプラスチックが素材の強化障子紙に変えることも方法のひとつになります。

強化障子紙の代表的な種類は、以下のようなものになりますので参考にしてみてください。

  • ワーロン紙
  • ペットワーロン紙
  • ポリカーボネート
  • プラスチックダンボール(プラダン)
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障子紙の種類特徴メリットデメリット
ワーロン紙   PET樹脂や塩化ビニール樹脂などが素材の強化障子紙・通常の障子紙の5倍の強度がある
・汚れにくい
・燃えにくい
・変色しにくい
・UVカット効果が高い
・お手入れが簡単
・和紙より断熱効果が高い
・和紙より張り替えが簡単
・価格が高い
・通気性や吸水性が劣る
・重量がある
・温度変化でたるむことがある
ペットワーロン紙天然の和紙にPET樹脂が貼り合わせてある強度に優れたインテリア素材・ワーロン紙より約3倍強度がある
・断熱性が高い
・温度変化で伸び縮みしない
・ペットの引っかき対策になる
・和紙のように柔らかい
・水拭きが可能
・高いUVカット効果がある(約72%)
・部屋が明るくなる
・費用が高い
・和紙より重い
・通気性や吸水性が低い  
ポリカーボネート熱可塑世(ねつかそせい)のプラスチックの一種でガラスの250倍ほどの耐衝撃度を持つ・透明度が高い
・断熱性が高い
・熱に強く燃えにくい
・耐久性が高い
・衛生的
・経年劣化しにくい
・簡単に傷がつきやすい
・特定の薬品や溶剤でもろくなることがある
プラダンポリプロピレン樹脂を原料とした板材・粘り強く割れにくい
・軽量
・断熱性が高い
・コスパが良い
・通常の段ボールの10倍の強度がある
・折り曲げに強い
・環境に優しい
・長期間使用できる
・紫外線に弱い
・寒すぎると割れることがある
・端面がささくれやすい
・水が入るとカビの原因になる
ガラス障子の写真

上記でご紹介しているプラスチック障子紙に変更しても断熱効果を感じられない場合、最終手段として「障子紙のような柄が取り入れてあるガラス障子」を選ぶ、という選択肢もあります。

障子風のガラス障子は見た目は障子とほぼ変わらないうえ張替えの必要もなく、畳のお部屋でも違和感なくマッチさせることができます。

しかしながら、障子本来の調湿効果や調光性など機能はなくなり、地震などで障子が外れて倒れてしまった場合はガラスが割れ非常に危険です。

ガラス障子に変更する際は、見た目だけでなくリスクも踏まえ交換するようお願いいたします。

工事の難易度や工事時間は?

リフォーム環境により異なりますが、二重窓なので工事は比較的簡単で、数時間程度あれば設置が完了することが多いです。

工事前にもともと窓の内側に障子があれば既存の障子を撤去し、障子調の内窓設置のためにインプラスを取り付ける、敷居・鴨居の位置に内窓の枠を設置していきます。敷居にピッタリ収まり、既存の敷居は施工後に見えない仕上がりになります。

どこに頼むのがよいか?

障子タイプの二重窓を設置したい場合は、「リフォーム会社」「サッシ屋」「建具屋」に依頼をするのがおすすめです。現在取付けてある窓の状態をしっかりと見極めてもらうために、専門の業者に依頼をするのが確実です。


リフォーム(3):サッシ自体を取り替える

窓は元々「窓ガラス」と「サッシ」で構成されています。サッシは窓枠やガラスを枠にはめ込むための建材のことを指します。

サッシには次のような役割があります。

  • 窓を建物に設置する
  • 住宅の景観イメージを左右する
  • 外気の熱を遮り温度環境を整える
  • 空気を遮断することで外部の音を遮る

そのため、断熱性を高めるために交換する際は、材質による機能の違いを知っておくことが重要になります。

なぜサッシ自体を取り替えるのがいいのか?

窓のサッシを交換するだけで高い断熱効果が期待できます。

サッシがサビたり腐食したりすると、窓の開閉が円滑にいかなくなることがあり、すき間から冷気が入りやすくなります。

そのため、室内の断熱性や気密性が悪くなるので、劣化したサッシは早めに取り替えるようにしてください。サッシを取り替えることで断熱性が高まり、光熱費が抑えられる・結露を防げる・騒音が気にならなくなる・すき間風の侵入を防げるなどのメリットを得ることができます。

また、サッシの劣化をそのままにしておくと、窓ガラスが割れたりサッシが変形したりして、窓が開かなくなる恐れもあります。

サッシ自体を交換するリフォームがおすすめの方

サッシの取り替えは以下のような方におすすめです。

  • すき間風を防いで断熱効果を高めたい方
  • 光熱費を抑えたい方
  • 結露をふ防ぎたい方
  • 騒音を防ぎたい方
  • 窓の開閉をスムーズにしたい方  etc.

サッシにはどのような種類のものがあるのか

サッシは材質から主に4種類に分けられ、以下の通りです。

  • アルミサッシ
  • アルミ+樹脂(アルミ樹脂複合窓)
  • 樹脂サッシ(樹脂窓)
  • 木製サッシ
引用元:YKKAP様
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種類特徴メリットデメリット
アルミサッシアルミニウム合金で作られた丈夫で軽いサッシ・加工が簡単
・気密性が高い
・腐食しにくい
・外壁側に取付けやすい
・コスパが良い
・熱が伝わりやすい
・結露が起きやすい
・暖房の効率が悪くなりやすい  
アルミ+樹脂  アルミと樹脂でできたサッシ
(外側がアルミ、内側がポリ塩化ビニル樹脂)
・耐候性が高い
・雨風に強い
・断熱性が高い
・遮音性が高い
・樹脂サッシより断熱効果は低い
・アルミサッシに比べると高価
樹脂サッシポリ塩化ビニル樹脂が素材のサッシ・熱伝導率がアルミの約1,400の1
・断熱性が高い
・外気を室内に伝えにくく、室内の空気を逃しにくい
・結露が発生しにくい
・気密性が高い
・防音性が高い
・さまざまなカラーがある
・アルミやアルミ+樹脂により価格が高い
・重さを感じることがある  
木製サッシ木材を素材としたサッシ・木の風合いが温もりがある
・断熱性が高い
・結露が発生しにくい
・熱伝導率がアルミの約1,300分の1
・室内外の気温差が抑制できる
・価格が高い
・定期的なメンテナンスが必要(塗装などの費用や手間がかかる)

工事の難易度や工事時間は?

サッシの取替えは、1窓あたり約1時間~半日程度で施工できることが多く。窓の種類やサイズによってかかる時間は異なります。

ガラスの交換や内窓の取付けは1ヶ所あたり、1~2時間程度が目安です。また、窓サッシ事態の交換の場合窓サッシのみの交換で済む場合は半日から1日程度、外壁の補修などが外部の工事が発生する場合は1~2日程度かかると思われます。どちらにしても現場調査・実測ということが必要になってきます。

引用元:アサヤマリフォームサービス様

どこに頼むのがよいか?

サッシの取り替えは「リフォーム会社」「ガラス屋」「サッシ屋」「建具屋」「工務店」などに依頼をするのがおすすめです。ただし、業者の種類によって仕上がりや費用が異なることがありますので注意が必要になります。


リフォーム(4):ペアガラスに取り替える

ペアガラスとは、ガラスが二重になっている窓のことで、2枚のガラスの間に空気層があるガラスのことを指します。

そのため、1枚のみのガラスと比較すると非常に断熱性に優れています。別名「複合(ふくごう)ガラス」とも呼ばれることがあり、戸建て住宅では80%以上がペアガラスを使用していると言われています。

なぜペアガラスがいいのか?

ペアガラスは、高い断熱性があるため室内の空気を外に逃がさないようにする効果が期待できます。そのため、結露を防止しカビやダニの発生を抑えることができます。

また、遮熱性も高いため外の熱が部屋の中に入りにくくなります。遮熱性が高いと、夏の暑さや冬の寒さなどの外気の影響を受けにくくなるのでエアコンの効率をアップさせることができ、電気代の節約にもつながります。

そしてペアガラスは通常のガラスと比べるとUVカット効果が高いので、床・畳・家具などの日焼け防止にも役立ちます。

さらにペアガラスは、さまざまな種類のガラスと組み合わせることができるため、防犯性を高めることも可能です。

二重窓とペアガラスの違い

二重窓は、「既存の窓の内側に新しい窓を設置した窓のことで、窓枠が二重になっている窓のこと」です。

対してペアガラスは「窓ガラスそのものが2枚なっており、その間に空間があるガラスのこと」を指します。

なので、二重窓とペアガラスは全く別物になります。

ペアガラスへのリフォームがおすすめの方

ペアガラスは以下のような方におすすめです。

  • 窓の結露でお悩みの方
  • 断熱を高め冬を暖かく過ごしたい方
  • 生活音が漏れるのを防ぎたい方
  • 日常的な紫外線をカットしたい方
  • 窓の見た目を変えたくない方 etc.

ペアガラスにはどのような種類のものがあるのか?

ペアガラスは大きく分けると3種類になります。

  • 一般的なペアガラス
  • トリプルペアガラス
  • 真空ペアガラス
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種類特徴メリットデメリット
一般的なペアガラス  ガラスとガラスの間に空気層があるガラス・断熱性が高い
・遮熱性が高い
・UVカット率が高い
・結露を防止する
・遮音性が高い
・防犯性が高い
・見た目が変わらない
・光熱費の節約になる
・普通のガラスより価格が高い
・普通のガラスよりも重い
・熱割れする可能性がある
トリプルペアガラス  3枚のガラスと2つの空気層で構成されているガラス・外気の侵入を防ぐ
・室内の温度を一定に保つ
・結露が起こりにくい
・断熱効果がペアガラスの約2倍
・住み心地がよくなる
・騒音を遮断する
・光熱費の節約になる
・ペアガラスより高価
・種類が少ない
・厚みが増し開閉が大変になることがある
・効率的に日光が取り込めなくなる
・一部地域での効果が限定される
真空ペアガラス  ガラスの中間が真空になっているガラス・断熱効果が高い
・サッシを交換しなくてもそのまま使える
・結露を防止する
・遮音性が高い
・風圧強度に強い
・光熱費の節約になる
・普通のペアガラスよりも厚みが少ない  
・通常のガラスよりも重い
・価格が高い
・サッシの結露までは防げない  

工事の難易度や工事時間は?

ペアガラスは1枚だけの交換や修理が不可なのと、作業時間は1~2時間程度でも新しいガラスの納期に1週間ほどかかってしまいます。

そのため、ペアガラスの設置工事は、他のリフォームよりも時間がかかってしまうことが多いです。

ペアガラスの交換を行うさ、新しいガラスが納品されるまで1週間程度の時間がかかります。

引用元:レスキューラボ様

どこに頼むのがよいか?

ペアガラスの取り付けは、「リフォーム会社」「ガラス業者」「工務店」などの専門業者に依頼をするのがおすすめです。

ペアガラスの設置作業は、既存の窓ガラスや枠のサイズなどを現地で実際に見てもらい、見積りを出してもらう必要があります。

普通のガラス窓からペアガラスに変更するべき?

通常のガラス窓からペアガラスに変更することで、断熱効果がアップするので結露の防止になったり、室内の暖かい空気をキープすることができ、省エネにもつながります。また、冬だけでなく夏は高い紫外線カット効果を得ることができたり外からの熱気を遮断することもできるのでペアガラスは通年を通しても便利であると言えます。

さらに、見た目や使い勝手が通常の窓と変わらないことを踏まえると、普通のガラス窓からペアガラスに変えておくとメリットが多いので、早めに変更しておいても良いのではないでしょうか。


リフォーム(5):窓の外側に雨戸やシャッターを取り付ける

窓周りの寒さが気になる場合、雨戸(あまど)やシャッターを後付けするのもおすすめです。

雨戸とは、建物の外側に設置する板戸のことで雨風を防いだり、防寒や防犯を防いだりする役割も持っています。

雨戸は昔の日本家屋で障子の外側に板を立てて風雨をしのいでいたことから「雨戸」と呼ばれるようになったそうです。昔は木製が主流でしたが、最近ではさまざまなタイプが販売されています。

一方、シャッターは雨や風から窓を守るための窓や入口に設置する金属製の巻き上げ式扉のことを指します。最近では、防犯性が高くリモコンの操作で開閉ができたりするものもあり、雨戸の代わりにシャッターが使用される住宅が増えてきています。

なぜ雨戸やシャッターを取り付けるのがよいのか?

雨戸やシャッターを付けることで、冬の冷気と窓の間に空気層が形成されるので、冷たい空気の侵入を防ぐことができます。また、空気の層ができることで断熱効果が高まり、結露を防ぐことができます。

そして、雨戸やシャッターは断熱性が高まるだけでなく、風雨による飛来物から窓を守り日光の調整や周囲からの目隠し、防犯・防音効果も期待できます。

雨戸やシャッターを取り付けるのがおすすめの方

雨戸やシャッターの取付けは以下のような方におすすめです。

  • 断熱効果を高めたい方
  • 風雨から窓を守りたい方
  • 外からの目隠し効果が欲しい方
  • 飛来物から窓を守りたい方
  • 防犯性・防音性を高めたい方 etc.

雨戸やシャッターにはどのようなものがあるのか?

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 特徴種類(素材・形状)メリットデメリット
雨戸窓ガラスの外側に設置する板戸のこと・木製
・金属製
・断熱タイプ
・引き戸タイプ
・ルーバー式
・アコーディオンタイプ   など
・風雨による飛来物を防ぐ
・断熱性を高める
・周囲からの目隠し効果がある
・防音性や防犯性も期待できる
・開閉時の音が大きい
・初期費用が高い
・風や光を遮ってしまう
・開閉が手動のため面倒に感じる
シャッター 窓や入口に設置する金属性の巻き上げ式扉・軽量シャッター
・重量シャッター
・電動シャッター
・オーバーヘッドドア
・高速シートシャッター
・窓シャッター
・ガレージシャッター
など
・断熱性が高まる
・周囲からの目隠し効果がある
・防音性や防犯性も期待できる
・火災のリスクを下げる
・開閉時の音が大きい
・設置費用やメンテナンス費用が高い
・手動式は開閉に手間がかかる
・閉めると部屋に光が入らなくなる
・電動式は故障することがある
・虫が入り込むことがある  

工事の難易度や工事時間は?

雨戸やシャッターの取付けはそこまで難易度は高くなく、数時間程度で工事が完了することが多いです。

また、雨戸からシャッターへ変更することもできます。

2時間でシャッターを取付け シャッターを壁の上から取付けるかんたん施工。壁を壊さず、住みながらリフォームできます。

引用元:YKKAP様

どこに頼むのがよいか?

雨戸やシャッターの取付け工事は「リフォーム会社」「エクステリア専門業者」「シャッター取扱いメーカー」など、建物の外周りのことを専門としている業者に依頼するのがおすすめです。


窓のことなら専門店に相談を

窓のリフォームや窓周りのお悩みは専門店に相談をするのが一番おすすめです。理由としては以下のようなことが挙げられます。

  • 現在の窓の状態がわかる
  • 目的に合った最適なリフォーム方法を見極めることができる
  • 窓についての知識やリフォームの経験が豊富である
  • 専門的な工具をそろえる必要がない
  • 工事の時間や手間がかからない
  • 窓だけでなく玄関やドアのことについても相談できる

まとめ

今回は、前回に引き続き「窓の断熱対策に効果的なリフォーム方法」をご紹介しました。

窓の断熱対策に効果的なリフォームは、以下のようなものがあり今回の記事ではご紹介してきました。

  • 二重窓にする
  • 障子タイプの二重窓にする
  • サッシを取り替える
  • ペアガラスに取り替える
  • 雨戸やシャッターを取付ける

それぞれのリフォーム方法にメリットやデメリットがあるので、ぴったりの施工方法を選ぶには専門店に相談することが一番確実です。

業者選びの際は悪徳業者に騙されることのないよう、SNSなどで依頼するお店の口コミや評価・リフォームの施工例・実績などを確認し、安心して工事を頼めるかを見極めておくことが大切です。

この冬を暖かく快適に過ごしたい方は、ぜひ窓のリフォームを検討してみてください。

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